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  3. 第3回 2010年8月18日〜22日《韓国・務安にて》



 韓国の全羅南道務安郡で、第3回ワークショップが開かれました。今回は行政の資金援助もあり、スケースの大きな行事となりました。日本・中国からも約30人が参加し、唐芋による地域振興などを学びあいました。
 開会にさきだった式典では、朴ラ瑩知事が「唐芋による東アジアの協力関係を強化するため、行政も積極的に支援したい」と挨拶されました。その後のシンポジウムには三カ国から250人が参加、唐芋をテーマに栽培・加工など各分野から報告、意見交換がなされました。
 また唐芋を生かした料理講習や有機栽培農場での芋掘り体験なども実施されました。
 このワークショップに日本からは鹿屋市の嶋田芳博市長も参加。務安郡との「姉妹都市盟約」などの話し合いもなされました。

東アジア三カ国の唐芋シンポジウム

 全羅南道の朴ラ瑩知事は鹿児島テレビの取材を受けて「韓国の唐芋はほとんど青果用なので、さらに需要を拡大するためには加工場が必要だ。商品開発や販路開拓などのノウハウを、日本との交流によって学びたい」と話ました。
 また鹿屋市の嶋田芳博市長は式典にて「青果用における韓国の先進性を参考にしたい」と挨拶しました。
 シンポジウムでは中国農業大学の劉慶昌教授が基本講演を行いました。

 日本と中国の参加者は務安郡の徐参鍚郡守を表敬訪問しました。郡庁では盛んな歓迎セレモニーが行われ、徐郡主と嶋田市長とが姉妹都市のためのエールを交換しました。
 唐芋料理の講習会には、務安の婦人たち100人ほどが参加、鹿児島女子短大の福司山エツ子教授が、手軽な家庭料理を紹介しました。
 またフェスティバロの郷原パティシエが唐芋を生かしたモンブランケーキなどの作り方も実演指導しました。
 務安の婦人のみなさんが地元産の唐芋はもとより、農産物や海産物を生かしたさまざまの料理で歓迎会を開いてくださいました。
 芋掘り大会。務安の畑は独特の赤い土。ここで栽培されている唐芋はまるまると太って、甘さも格別。しかも有機栽培の拠点として韓国でも注目され、有力な農家が育っています。

 言葉は通じなくても、この5日間、唐芋を通しての熱い交流が展開されました。




ここ韓国の務安に、いまたくさんの人たちが集まっています。
そしてここに日本からも、中国からもたくさんの人たちが集まってきました。
本日このようにみなさんが務安に集まったのは、何のためでしょうか。

 言葉は通じなくても、お互いに顔を見合わせて、
各国の人たちがニコニコしています。
政治や歴史や民族や文化は違っている者たちなのに、
ここでは誰もが心を許しあって
平和で希望にみちた気持ちになっています。
何故でしょうか。

これをご覧ください。私は唐芋を持っています。
本日、ここにこのように私たちを呼び集め、
平和な友好の集いを開かせてくれたのは、
この唐芋のおかげです。
唐芋がなかったら、私たちは本日ここ務安に
このように集まることはなかったでしょう。
私たちの東アジアにとって、唐芋があるということは
何と素晴らしいことでしょうか。

私たちは唐芋をきずなとして、もっともっと
親しい友達になろうではありませんか。
お互いに交流を深めて、唐芋の栽培法を学び合い、
新しい唐芋農業を起こしましょう。


唐芋の加工法を学び合い、地元の若者やお年寄りが一緒に働ける
加工場をつくりましょう。
その加工品を都会で販売し、都会の富を地元に還流させて
ゆたかな地元にしましょう。

このような夢を実現した事例が、各国にはたくさんあります。
それを私たちは、お互いに学び合おうではありませんか。
それを地元で生かそうではありませんか。
唐芋で地元に新しい産業をつくり出すために、
私たちは永遠の友だちになりましょう。

ここで今、私たちは考えておかなければならない問題があります。
食糧危機の問題です。
世界は食糧危機に陥る可能性をいくつも抱えこんでいます。
もしも突然に食糧危機に陥ったとき、過去の事例からみても、
唐芋のはたす役割はきわめて大きいはずです。
しかも現代社会は食糧危機を一国で解決できそうにない構造になっています。
そうであればこそ、私たちは今のうちから、国境のない
地域ネットワークをつくり、もしもの時に全面的に協力しあえる
システムを構築しておくべきではないでしょうか。

私たちは今年2月、日本の鹿児島で第1回東アジア唐芋友好ワークショップを
開きました。この時は、韓国の務安や中国からたくさんの人が参加して下さいました。
また4月には中国の北京や青島で第2回東アジア唐芋友好ワークショップを
開きました。この時は韓国の務安や日本からたくさん人が集まりました。
そして本日よりここ務安において、第3回目を開いて頂くことになりました。

2010年夏、韓国の務安から東アジアの新しい時代は始まります。
ここから国境をこえて唐芋のパワーが世界に広がってゆくことになるでしょう。

務安のみなさん、ありがとうございます。

     2010年8月19日


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